骨癒合が期待できる場合の治療法 【肩こり腰痛】N0_30 腰椎分離症の治療について

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【肩こり腰痛】N0.30 腰椎分離症の治療について

腰痛分離症の治療ではどのようなことが行われるのでしょうか?

腰椎分離症の治療は、その進行の程度により治療方法が異なります。骨癒合が期待できるときは専用のコルセットによる固定療法、骨癒合の可能性が低い場合は、リハビリによる機能改善を図りながらスポーツ等の復帰を目指します。腰椎分離症の改善や再発防止には腰に関連する筋力の強化が必須です。

■骨癒合が期待できる場合の治療法

腰椎分離の状況は椎間関節の椎弓が片側だけ分離したもの、両側が分離したもの、片側が偽関節(終末期で骨癒合が望めない状況)になっているものなど診察した時点での腰椎分離の進行状況で治療対応が異なっています。

・椎弓が片側分離あるいは両側分離で早期であれば骨癒合が期待できます。
骨癒合が期待できるときは、一定期間スポーツなどの活動を中止してもらい、医師の判断によりダーメン・コルセットと呼ばれる軟性コルセットあるいは硬性コルセットの併用で患部を固定する方法を取るのが一般的です。

固定期間は症状の進行度によって違いますが、2~6ヶ月です。早期に骨癒合ができたと判断した時は2~3ヶ月でコルセットをはずすこともあるといいます。しかし、完全に骨癒合が完成するのは、5~6ヶ月後の「骨形成期」に移行した時期ですので、2ヶ月の時点でCTなどで骨癒合が確認できなくても、6ヶ月間コルセットで固定し続けることで骨癒合が完成することもあるようです。

・腰椎分離に伴う腰痛は、スポーツなどの中止で1~2ヶ月程度でなくなります。痛みが強ければ鎮痛薬などが投与されます。

・固定療法をしている期間中に、再発防止を目的としたストレッチの指導を行うのが一般的です。

■骨癒合が期待できない場合の治療法

腰椎分離症診断の結果、偽関節が出現しているときは分離症の終末期で骨癒合は望めませんので、痛みが落ち着くまでスポーツは一時的に休止して、機能訓練を目的としたリハビリが行われるのが通常です。痛みを取るために鎮痛消炎剤などが投与されます。それでも痛みが続くようであれば、分離した部位に神経ブロック剤が注入されることもあります。
■分離症の改善や再発防止を目的とした筋力強化

機能改善を図って再発を防止するとともにスポーツ等への活動復帰を目指した筋力強化方法として「骨盤・背骨のねじれ・股関節の稼働域拡大」「体幹インナーマッスルのトレーニング」「スクワットやスウィングなどによる筋活動の学習・習得」などが有益とされています。自己流で実践して症状を悪化させてはいけませんので、最初は医師や理学療法士などの指導を受けることをお勧めします。

 


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