坐骨神経痛の原因確定診断のプロセス【肩こり腰痛】N0_14_坐骨神経痛の診断について

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【肩こり腰痛】N0.14 坐骨神経痛の診断について

坐骨神経痛の原因を突き止めるのはかなり難しい

坐骨神経痛は症状ですので、その原因となった病気を突き止める必要があります。このため専門医は各種の検査結果を基本に診断することになりますが、正確な診断は難しいのが現状です。

坐骨神経痛になった原因を突き止め、正規の病名をつけるために行われる診断プロセスは「問診」「触診」「理学検査」「画像検査」が一般的です。

○問診

初診の場合、最近は診察前にアンケート形式により症状などを記入することを求める医療機関が多くなっていますが、坐骨神経痛を起こす原発疾患は多岐にわたりますので、医師による問診は大きな意義があります。
このため、患者は医師の質問に偽りのない回答をすることが必要です。医師任せにすることなく、自分と医師との共同作業が坐骨神経痛の痛み解消につながることを認識して問診を受けるようにします。

○触診

触診では、医師が患者の患部に触れて、痛みが出ている場所、筋肉の張りの状態あるいは冷えの状態などを確認します。

○理学検査

理学検査で最もよく行われているのが、「SLRテスト」「ラセーグテスト」です。

・SLRテストは「下肢伸展挙上検査」と呼ばれる検査です。目的は痛みが坐骨神経痛によるものか股関節痛によるものか、あるいは神経根の異常を確認することです。

・ラセーグテストは、仙骨神経や腰椎神経に負担をかけ、異常がないか確認するために行われます。坐骨神経痛は、5対ある仙骨神経のうち上のほうのS1・S2・S3、同じく5対ある腰椎神経のL4・L5が圧迫されて起こることが多いためです。

○画像検査

画像検査はレントゲン(X線)、CT(コンピュータ断層撮影)およびMRI(磁気共鳴影像法)を使って行います。

・レントゲンはほとんどの人が受けたことがあると思いますが、腰痛の場合は骨格の状態を確認するために行われます。時には腰痛に関係する腫瘍が発見されることもあります。
・CTはX線を使うことではレントゲンと同じですが、いろいろな角度から撮影することが出来ますので骨格の状態を詳しく知ることができます。腰椎すべり症や脊柱管狭窄症の発見などにも有効です。

・MRIは患部の状況をいろいろな角度から確認できますので、骨格異常だけでなく、筋肉や腫瘍による神経圧迫も発見することが可能です。

■医師による最終診断

以上のような検査を行った上で最終的に医師の診断が下されるわけですが、担当医師の考え方もありますので、必ずしもこのようなプロセスを経るとは限りません。また、MRIは設備に多額な経費がかかりますので、大きな専門病院でないと設置されていないかもしれません。健康保険の適用がありますが、3割負担で初診料を含め7000円程度かかります。

診断名は、坐骨神経症を引き起こしているのが、例えば椎間板ヘルニアであれば、診断名は「椎間板ヘルニア」になります。原因が特定できないときは「坐骨神経痛」という症状名が病名につけられることがあるようです。


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