腰椎すべり症の治療にはどのような方法があるの? 【肩こり腰痛】N0_25 腰椎すべり症の治療

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【肩こり腰痛】N0.25 腰椎すべり症の治療

腰椎すべり症の治療にはどのような方法があるの?

腰椎すべり症は、先天性および後天性の事由が原因で腰椎が分離し、そのことがさらにすべる症状にまで進行する腰椎分離すべり症と加齢に伴う椎間板などの変性により腰椎がすべる腰椎変性すべり症の2つがあります。その治療で行われる保存的療法はほとんど変わりませんが、手術では異なることがあります。

■保存的療法について

腰椎すべり症は慢性的腰痛ですから、多くの場合は腰痛などの症状が出た場合に、他の腰痛と同じように保存的療法が第1選択肢になります。医療機関により異なることがありますが、次のような保存的療法が取られているのが一般的です。

①安静にして、内服薬の投与をする
内服薬は消炎鎮痛剤や筋弛緩薬などが使われます。脊柱管狭窄症があるときは、血流の促進を目的とした抹消循環改善薬が投与されることもあります。

②コルセットを利用して活動制限をする
日常活動が活発だったり、腰痛が強い人にはその人に合ったコルセットを作製し、腰の動きをある程度制限することがあります。

③理学的療法を行う
電気器具(低周波治療器など)を使ったり、マッサージあるいは軽い体操などを行い痛みを緩和します。

④神経ブロック治療
痛みがひどい時は、神経根ブロックあるいは硬膜外ブロック治療が行われます。

慢性腰痛ですから、以上のような対症療法で大部分は鎮静化しますが、症状が悪化して、例えば「生活上で非常に不自由を感じる」「歩く距離が100メートル以内で痛みが出て休まないと歩けない(間欠跛行)」「ますます痛みがひどくなってきた」「膀胱や直腸に障害が出ている」などの場合は手術が必要です。

■腰椎すべり症の手術

手術に移行する場合は、各医療機関の方針や設備状況あるいは専門医の判断により異なることがありますが、一般的に行われているのは、腰椎分離すべり症の場合は、腰椎を支えている腰の後ろの方にある椎間関節が亜脱臼を起こしたことがあるなどが原因で椎体との連結が不安定な状態にありますので、「脊椎固定術」と呼ばれる手術が行われることが多いです。

これに対して、腰椎変性すべり症は、椎間関節と椎体の連結の不安定性はそれ程ありませんので、神経を圧迫している部分を削って取り除く「降圧術」という手術が第1に実施され、必要に応じて「脊椎固定術」が追加されます。


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